バーツ-円レートの現状と今後の予想

日本人がバンコクに限らずタイ国内で生活する場合、どうしても注視しなければならないのがバーツの為替レートです。

ここ最近、バーツ高・円安といったことが言われていますが、実際はどうなのでしょうか?

以下は、過去一年間の為替レートのグラフです。

2015_06_02

今から一年ほど前は、日本の一万円は3200バーツに両替できましたが、現在では2700バーツにしかなりません。

約16%の円安・バーツ高ということになりますが、その一方で、昨年の暮れ以降は底堅い動きを示しています。

それ以前の急激な変化は、バーツ高というより、日銀黒田砲による円安の動きに連動したものと考えられます。

そして、今後の動きはどうなるのでしょうか?

バーツは新興国通貨、円はハードカレンシーということから、レートの変動は日本円の動きにかかっているでしょう。

6/10の黒田発言により、円は高騰し短中期的には円はドルに対して上値が重い展開になるでしょうが、長期的には、ゆっくりと円安傾向に推移していくというのが市場関係者の見方だと思われます。

一方のバーツですが、これはチョット動きは読めないのが実情ではないでしょうか?

一番のポイントは、今年中に「あるある」と言われているアメリカの利上げでしょう。

他の通貨に対するバーツの動きは調べていないので何とも言えませんが、日本同様、バーツ安になれば輸出が伸びるので、タイとしては望ましいバーツ安は望ましい動きだと言えるでしょう。

一方、下記のニュースにもあるように、一応、タイ経済は底を打ち、今後は穏やかな回復傾向になるというのがタイ政府の見方のようです。

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(以下、ロイターの記事より引用)

[バンコク 10日 ロイター]

タイ中央銀行は政策金利を1.50%に据え置いた。
据え置きは市場の予想通りだった。
中銀は3月と4月の理事会で予想外の利下げを決定。
バーツ安が進んでいた。
中銀は経済が「緩やかに回復する」と予想。

バーツの動きは景気回復に以前よりも寄与しているとし、今後も緩和的な政策スタンスを維持する方針を示した。

金利の据え置きは7対0の全会一致で決定した。
全会一致による決定は昨年9月以来初めて。

ロイター調査では22人中19人が据え置き、3人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを予想していた。

キャピタル・エコノミクスのエコノミストは「これで利下げ局面が終了したと判断するのは早すぎる。タイ経済はまだぜい弱だ」と述べた。

(引用終わり)
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記事を読む限りでは、タイとしても、日銀同様、緩和政策を継続することにより、間接的にバーツ安誘導を狙っていると思われます。

今後、バーツ高になろうと、バーツ安になろうと、いずれの場合にしても今までの急激な変化は起こりそうになく、ゆっくりとした変化になるのではないでしょうか?

ただ、バーツ単独高ということになれば、タイの重要な産業の一つである観光業に対しては好ましくない影響を及ぼすでしょう。

私個人としては、今年(2015年)末に発足する「アセアン経済共同体(AEC) 」により、長期的にはバーツ高の傾向になるのではないかと考えているのが現状です。

そうすれば、タイ国内の定期預金の金利も上がり、かつ、為替差益が生じれば。。。などと勝手に取らぬ狸の皮算用をしています。